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◆ 我が家の愛犬ケンケンの想い出



この写真は、2005年11月11日に撮影しました。
ケンケンお気に入りの散歩の途中に立ち寄っていたカフェです。


ケロウナに住んでいた当時、ケンケンが散歩の途中で
いつも行きたがったカフェがありました。

そのカフェは、優しく穏やかなカナダ人のご夫婦が経営していました。
ご夫婦は大の犬好きでした。

そもそも、このカフェに立ち寄るキッカケになったのが、
このご夫妻の心遣いでした。

ある日、いつものように散歩をしているとき、このカフェの前を通りかかりました。
たまたま、外に出てきた奥様が、

「あら!とても可愛いワンちゃんね! ちょっと待ってて!」

と言って、犬用のビスケットを持ってきてくれたのです。
ケンケンは大喜びでビスケットを食べました。

なんか、貰うだけ貰って、そのまま帰るのも悪いし・・・
という日本人的な思いに至り、せっかくだから、と言って
そのカフェの外のテーブルでコーヒーを飲むことにしました。

その日から、私たちとケンケンがこのカフェの常連になったのでした。

散歩の途中、

「ケンケン!カフェに行こうか!」

と言うと、もうそれはそれは大喜びで、妻が握っていたリーシュを
凄い力でグイグイと引っ張っていきます。
そう、カフェの方向にです。

そしていつものようにカフェの外のテーブルに座り、
私たちはコーヒーを注文します。

ケンケンは、カフェの入り口の扉を、じーーーーーーーーっと見ています。

しばらくすると、カフェの御主人か奥様が、ビスケットを持ってやってきます。

ケンケンは尻尾をガンガン振って、そしておいしそうにビスケットを食べます。
最初のころは、1つだったビスケットが、いつの頃からか、2つ、3つと増えていきました。

「ケンケン! ダメ!もう食べすぎ!」

と私たちは注意するのですが、ケンケンはもっと食べたがるのです。

カフェの御主人と奥様も、ケンケンの哀願するような目に負けてしまって、
ついつい、ビスケットをあげてしまって・・・

ケンケンはとてもこのカフェが好きでした。
いつもビスケットをくれる優しいご夫妻に可愛がってもらって。

でも、そのせいでダイエットが必要なくらい太ってしまったのですけれど。


2008年だったと思います。はっきりとは覚えていませんが・・・
そのカフェが売りに出されて、別のオーナーに代わってしまいました。
お店の形態も、気軽なカフェから、ちょっと小洒落たカフェレストランになり、
ケンケンを連れて気軽に立ち寄るお店の雰囲気じゃなくなってしまいました。

それ以来、そのカフェの前を散歩で通るたびに、
ケンケンは、

「あーーあ、前は良い店だったのになあ・・・」

と、ちょっと寂しそうにお店を眺めていました。

今、振り返ると、暇な時間を見つけては、午前、午後、夕方、を問わず、
ケンケンを連れて、このカフェに行って、
野外のテーブルでひとときを過ごしていた時間が、
ケンケンにとっても、私たちにとっても、すごく満ち足りた時間だったんだなあ、
って思います。




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