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◆ 我が家の愛犬ケンケンの想い出



この写真は、2001年11月に撮影したケンケンの後頭部です。

ケロウナに住んでいた当時、自宅のコンドミニアムから一歩外に出ると、
そこは、オカナガン湖畔公園の入り口広場でした。

白いイルカの噴水は、ケロウナを代表するスポットで、湖から引かれた水が
湖畔公園の中に運河を形成しています。

この運河には、通年でカモが生息してます。
野生動物の保護を徹底しているカナダでは、こうした野生動物が日常生活
の中のいろいろなシーンに登場し、人間との距離感が近いものになっています。

ケンケンもそうでした。
いつもの散歩コースに、いつものようにカモたちがいました。
私たち人間には分からなくても、ケンケンには分かっていたはずです。

「あ! いつもの彼だな」

という具合に、気になるカモがいると、立ち止まってじーっと見つめていました。

「おっ! いつもの白い奴だな!」

って、カモたちもケンケンを認識していたと思います。
だって、こうしたことが、10年間も毎日のように続いていたのですから、
ケンケンもカモも、お互いの存在に気が付かないわけがありません。

ケンケンはカモに近づこうとはしませんでした。
カモたちも、最初は警戒していました。
やがて、お互いに警戒感がなくなり、
同じ公園を愛する者同士として、普通にすれ違うのが当たり前になりました。


2009年7月、私たちはケロウナからバンクーバーに引っ越しました。
ケンケンが最後にこの公園を散歩したのは、
2009年7月7日の午前中でした。

お昼頃、私たちとケンケンは車でバンクーバーに向かいました。
ですから、午前中が最後の散歩だったのです。

ケンケンは、私たちの会話が理解できる犬でしたから、

「ああ、これでこの公園とお別れだなあ・・・」

って、そういう思いを抱いていたはずです。

でも、カモたちはそれを知りませんでした。


「そういえば、最近、あの白い奴を見かけないよなあ・・・」

オカナガン湖畔公園のカモたちは、きっとそう思っていたのでしょう。




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